お知らせ

第2回江戸東京たてもの園友の会のバスツアー 「甲州レトロな名所めぐり」を開催しました

活動記録

2017年11月27日

2日前までは雨マークの天気予報でしたが、幸運にも晴天に恵まれた11月11日土曜日、朝8時、子ども4人を含めて総勢37名で武蔵小金井を出発しました。
中央道に入ってつかの間、小仏トンネル内で事故の情報、約1時間遅れで長坂インターの到着。
インターを降りると、紅葉に彩られた山々の景色が朝日に照らされ、澄みわたった空気感までも車窓から感じ取りながら、最初の目的地・清里に到着しました。

【ポールラッシュ記念館】いつもは見られない応接間を見学

ポールラッシュ記念館ではDVD映像を鑑賞後、秦副館長に展示室および「ポールラッシュ自邸」をガイドいただきました。
通常立ち入ることができない六角形の応接間内部にも入室が許可され、普段は遠目でしか見ることのできない博士のコレクションを真近で見ることができました。
お面や郷土の民芸品がところ狭しと並び、部屋をにぎやかにしています。
日用品や小物、雑貨なども、きちんと造り付けのガラスケースに陳列され、博士の性格や趣味嗜好がうかがわれ、歴史上の人物ながら、そのあたたかい人柄を感じさせます。
富士の山が見渡せる寝室では、窓越しにふっと博士の後ろ姿が浮かび上がってくるかのような不思議な空間の中、臨場感あふれる錯覚におちいります。
誰もいないはずなのですが……。
清里のおじいちゃんちを訪ねた、そんな印象でしょうか?
ポールラッシュは、Do Your Best and It Must Be First Class! 「最善を尽くせ、しかも一流であれ」と語っています。
清里でもっとも有名な建物「清泉寮」の本館前広場・ポールラッシュ博士像の前で記念集合写真撮影。
反対側には富士山が澄んだ青空に、その雄姿を見せてくれました。
到着時間の遅れで自由時間がほとんど取れないながらも、この景色が滞在時間の短さなど忘れさせ、印象深い見学となりました。


【台ケ原宿】明治天皇が宿泊した酒蔵を訪ねる

昼食は「甲州ほうとう 小作」で、カボチャほうとうを堪能。
熱い鉄鍋に、ズッシリとほうとうが埋まり、かぼちゃがドボン。
山菜ほうとうではないのに、山菜が山のように積まれています。
弾む会話は、敵陣の到着まで。デーンとやってきたほうとうとの戦いを無心無言で終え、負傷者を一人も出す事もなく、みんな口々に「量が多いね!
でも、とても美味しかった」との評価を聞きました。

次の目的地、「台ヶ原宿」へ。
国道141号を南下、岩山のトンネルを抜けると甲州街道に合流。
武川村を過ぎると、台ヶ原宿の看板が目にとまります。
ここ台が原宿は、旧甲州街道で、全国の旧街道100選に選ばれている名所ですが、街道と言っても、あまりにも短いという印象。
その中心にある「七賢酒造」の北原住宅(行在所)に到着。
なお、「行在所」と書いて「あんざいしょ」と読みます。
ここで二班に分かれてガイドの案内で見学、長野県からの分家としてこの地に構えた、酒造の創業者、北原氏の住宅です。
明治天皇が行幸中に仮に在した御所で、見応えのある部屋、そして記念の品々や庭、門などが見学できました。
歴史的建造物がこうして、きちんと保存・管理され、いつでも見学できるのは実にありがたいことです。ガイド料200円の価値は十分にあります。
お酒の試飲を堪能し、ほろ酔い気分で七賢酒蔵の看板前で記念集合写真を撮影しました。


【三代校舎 ふれあいの里】童心にタイムスリップ

いよいよ最後の目的地「三代校舎 ふれあいの里」へ。
甲州街道を経て、先ほど通ったトンネルを抜け、国道141号線を北に走ると約30分で到着します。
昭和の校舎は「おいしい学校」としてお土産・食事・宿泊施設等に、大正の校舎は体験学習施設にリニューアルされています。
そして、明治の校舎は改築・修繕はされているものの、地域の子供たちの習字教室として使われています。
明治から時を繋ぎ、途切れる事無く、子供たちの学びの場になっているなんて、実にすばらしいことです。
3つの校舎が移築ではなく、実際にこの地で学校として永きに渡り歴史を刻んできた事は、全国でも希少とも言われています。
明治校舎(津金学校)で清水館長のガイド説明を当時のままの教室で受けた後、友の会より、テスト風アンケートを実施してみなさんに学童に戻っていただきました。
その後、校舎内を自由見学。教壇の鐘の音、時を知らせる太鼓の音で、童心にタイムスリップ。
先生や、幼なじみの顔も浮かんでくる?
津金学校前で集合記念写真を撮影し、大正校舎・昭和校舎など自由見学しました。
ここ、三代校舎を最後に帰路につき、無事予定の19時に武蔵小金井に帰ってきました。



(記 役員・赤澤 裕)