「綱島家年中行事 節分」の様子
節分の行事
四季のうち、それぞれの季節が分かれる節目の日を「節分」と呼びました。
立春・立夏・立秋・立冬の前日がそれにあたりましたが、現在では立春の前日をそう呼んでいます。
不安定な季節の変わり目には、悪いものが寄り付かぬよう様々な儀礼が行われます。
節分の豆まきやイワシの頭を焦がしてヒイラギの枝に刺し飾る「ヤイカガシ」もその一つです。
節分の豆まきは、古くから宮中で行われていた、除夜に疫鬼を宮中から追い払う儀式「追儺(ついな)」の行事が民間に伝わったもの。といわれています。
除夜から正月へと移る日と同じく、立春の前日である節分は年が改まる日、と考えられていました。
豆まきは現在でも盛んに行われています。様々な鬼や厄の中には、作物の大敵である害虫も数えられ、虫を駆除するためのおまじないなどもこの節分に行われました。
節分は、今でも人々の様々な願いが込められている行事として引き継がれています。
綱島家の節分
・豆まきは家族の中でも男性が行う行事だった。
・夕方、日の暮れる前に豆まきを行った。
・豆は自家製。五合枡に入れて豆まきをした。
・豆まきは奥の部屋から順番にまき、お手洗いや台所などにもまいて外に出て、鎮守の岡本八幡様の方を向いてまいた。
・豆をもいたところから雨戸や戸を閉めていき、鬼を追い出していく。
・外にあるお稲荷様、物置、井戸のまわりにも豆をまき、家の軒下にまきながら家を一回りした。
・ヒイラギとイワシの飾り(ヤイカガシ)は表と裏の出入口や物置の入口、トイレにも飾った。
・掛け声は「鬼は外、鬼は外、福は内」
・節分は「年越し」ということで、昼間の内にそばを家で打って夕飯として食べた。
(当日配布資料より)